ハワイで使い捨てタイプの電子タバコ(ベイプ)が、2027年1月1日から買えなくなります(アメリカの食品医薬品局=FDAの販売許可を受けたものは、使い捨てでも例外)。州の中での販売や販売目的の流通が禁止になって、お店に残るのはFDAの認可を受けた製品だけ。報道では45種類ほどとされています。州知事のジョシュ・グリーンさんが2026年7月7日に二つの法律へ署名して決まりました。私たちは夫婦そろってタバコも電子タバコも吸わないので、直接どうこうという話ではないのですが、ハワイに着いてからお店で調達していた方には、けっこう効いてくる決まりです。法律の中身と、飛行機に乗せるときの決まりまで、順番にまとめておきます。
New Hawaii laws ban disposable e-cigarettes | Honolulu Star-Advertiser
The sale of disposable electronic smoking devices officially will be banned in Hawaii starting Jan. 1 under new laws that also tighten regulations for manufacturers.
ニュースのあらまし
今回できたのは二つの法律です。一つは使い捨てタイプの電子タバコの販売・販売の申し出・販売目的の流通を禁止するもの(FDAの販売許可を受けたものは除く)、もう一つはメーカーにFDAの認可の証明を義務づけるもの。メーカーにここまで求めるのはハワイが初めてになる、と報じられています。
| 法律 | 中身 | いつから |
|---|---|---|
| Act 189(SB2175) | 使い捨て電子タバコの販売・販売の申し出・販売目的の流通を禁止(FDA認可品は除く) | 2027年1月1日 |
| Act 190(HB1573) | メーカーにFDAの認可の証明を義務づけ、決まりを満たした製品の一覧を州が公開 | メーカーの証明は2026年10月1日まで(毎年)、一覧の公開は2027年1月1日から、一覧に無い製品の販売などの禁止は2027年1月1日か一覧を公開した日の遅いほう |
罰則は、Act 189 のほうが違反1件につき1日あたり最大100ドル。Act 190 では、決まりを満たさない製品を手に入れる・持つ・運ぶ・売る、といった行いが違反に挙げられていて、認可済みの製品をまとめた一覧は州の司法長官(Attorney General)が作って公開することになっています。
New state law bans the sale of disposable e-cigarettes
The new law comes as local leaders try to curb the growing use of nicotine through e-cigarettes, or vapes, especially among Hawaiʻi’s youth.
棚から消えるもの、残る45種類
分かりやすいのは、使い捨てタイプがほぼ消えるところです(FDAの認可を受けた使い捨ての製品は例外)。そのうえで、詰め替え・充電式のほうも含めて、FDAの認可を受けた製品だけが残ります。7月の報道では45種類ほどとされていました(FDAの認可リストはその後も増えていて、実際にハワイで買えるのは州の一覧に載ったものです)。今アメリカ全体で出回っているのは数千種類だそうなので、棚の景色はかなり変わりそうですね。
味付きのものも、ほとんどが姿を消す見込みです。ハワイ・パブリック・ラジオの記事では、法案を進めた州議会議員が「棚に並んでいる製品の99.9%と、味のついたもののほとんどが無くなる」といった内容の話をしています。ホノルル・スター・アドバタイザーの記事でも、味のついたものが子どもを狙っている、という趣旨の発言が紹介されていました。
買えるものが45種類まで絞られると聞くと少し驚きますが、その一覧が州から公開されるので、どれが残るのかは決まりが始まる頃に確かめられる形になっています。
Gov. Green enacts new laws to regulate tobacco use and electronic smoking devices | Maui Now
Gov. Josh Green signed into law complementary measures aimed at regulating tobacco use and mitigating its impacts on communities across the state. He said the new legislation demonstrates Hawai‘i’s commitment to reducing the harmful impacts of disposable electronic smoking devices (ESDs) and ensures that products sold in Hawaiʻi meet federal standards.
現地で買っていた方が気をつけたいこと
いちばん関わってくるのは、ハワイに着いてから使い捨てのベイプを買っていた方です。2027年1月1日を過ぎると、ハワイのお店ではFDA認可品を除いて使い捨てタイプが並ばなくなるので、いつも現地調達で済ませていた方は勝手が変わります。
販売するお店への目配りも、すでに動いています。ハワイ州保健局は大学と組んで販売店の確認を続けていて、FDAも実店舗やネットの販売業者を見ている、と報じられています。州の司法長官の事務所も、2025年1月から業者への呼びかけを続けてきたそうです。
一方で、旅行者が自分の持ち物として持ち込む場合にどう扱われるのかは、条文もはっきりとは書いていません。Act 189 が禁じているのは販売・販売の申し出・販売目的の流通です。Act 190 は一覧に無い製品の州内での取得・所持・運搬なども禁じていますが、罰金の対象として書かれているのは販売店・卸・輸入業者とメーカーです。ここは自己判断で大丈夫と決めてしまうと現地で困りかねないので、必要な方は出発前に州が公開する一覧と公式の案内で確かめておくのが確実だと思います。
Some Hawaiʻi Youth Love To Vape. Will New Limits Make Them Quit? - Honolulu Civil Beat
Hawaiʻi lawmakers approved some of the country’s most restrictive vaping regulations. Some doubt it will prompt youth to kick the habit.
電子タバコを飛行機に乗せるときの決まり
こちらは2027年を待たずに、今から効いている話です。アメリカの運輸保安庁(TSA)は、電子タバコの類は預け入れ荷物には入れられず、機内持ち込みだけと案内しています(TSAの案内ページ)。
| TSAの案内 | 中身 |
|---|---|
| 機内持ち込み | できる |
| 預け入れ荷物 | 入れられない |
| 持ち込むときの条件 | 加熱する部分がうっかり動き出さないようにしておく |
| 電池の大きさ | リチウムイオンは100Wh以下、リチウム金属はリチウムの量2g以下 |
| 本数 | 航空会社に確認を、と案内 |
これはアメリカの空港での検査についての案内なので、ハワイから帰る便で効いてくる話です。日本を出る便のほうは、利用する航空会社の案内で確かめる形になります。電池の入ったものの決まりはときどき見直されるので、荷造りの前にその時点の案内を見ておくと安心ですね。
なぜここまで厳しくするのか
理由として挙げられているのは、大きく二つです。
一つは若い世代への影響。グリーン知事は、若い人にとってどれだけ良くないかがまだ十分に語られていない、といった内容の発言をしています。
もう一つが、意外にも捨てられたあとの話でした。ハワイ・パブリック・ラジオの番組では、法案を進めた州議会議員が「アメリカでは1秒に5本くらいの使い捨てが捨てられている」といった内容の話をしていて、電池入りのプラスチックがそのまま埋め立てに回ることを問題にしていました。ルールを作る動機として環境の話が並ぶあたりは、ハワイらしいなぁと思います。
同じ番組では、使い捨てのベイプで紙巻きタバコをやめられたという住民が、最低年齢を上げるなどすればいいのでは、といった内容の話もしていました。決まりが変わるときにいろんな受け止めが出るのは、どこでも同じですね。
Hawaiʻi residents react to state's 'vape ban' set for 2027
HPR spoke with local residents and Rep. Scot Matayoshi to discuss the recent law banning the sale of disposable e-cigarette devices in the state.
ハワイは少しずつルールが増えていく土地
こういうニュースに触れるたびに感じるのが、ハワイってルール作りが真面目な土地だなぁ、ということです。
思い返すと、ビーチや公園はいつの間にか禁煙になっていましたし、サンゴに良くないとされる成分の入った日焼け止めにも決まりができました。買い物のレジ袋も有料や紙袋が当たり前になっています。どれも、我が家が初めてハワイに通い始めた頃には無かったものです。
2026年に入ってからも似た話が続いていて、ゴンドラやロープウェイを州全体で作れなくする法律ができたり、電動自転車の年齢の決まりができたり、コナコーヒーの表示も2027年から中身の割合の決まりが変わります。並べてみると、今回の電子タバコの話もその流れの一つなのかなぁと受け止めています。
長く通っていると、こうやって少しずつ変わっていくのを何度も見てきました。自分たちの暮らしに当てはまらないものが多いので、ニュースで初めて「そうだったのか」と気づくこともしばしばです。それでも、行くたびに小さく変わっているのを知るのは、なんだか面白いものですね。
次のハワイで覚えておきたいこと
まとめると、2027年1月1日から、ハワイでは使い捨てタイプの電子タバコが(FDA認可品を除いて)買えなくなり、残るのはFDAの認可を受けた製品だけという話でした。施行はまだ少し先なので、今すぐどうこうというわけではありません。
私たちのように吸わない夫婦にとっては直接の影響がある話ではないのですが、ハワイがまた一つ決まりを増やしたんだなぁ、という記録として手元に置いておこうと思います。現地でベイプを買っていた方は、次のハワイ滞在の前に頭の片隅に入れておくと、着いてから慌てずに済みそうですね。
なお、ここに並べた法律の中身と罰則は2026年9月に現地の報道で確かめた範囲のもので、旅行者が自分の持ち物として持ち込む場合の扱いまでは確かめられていません。気になる方は、州が公開する製品の一覧と公式の案内を出発前に見ておくと安心です。











